Green Work Style
Green Work Style、始動。
「緑」×「働く」
この関連性を科学的見地で
考えることから始める
プロジェクトスタートにあたり
オフィス環境の現状把握から始める
まずはプロジェクトメンバーで現代の労働者が抱える労働問題やオフィス環境についての把握を進めた。するとPCの長時間使用による目の疲れや腰痛といった身体面での問題、職場での個食や人間関係によるストレスといった精神面での問題、無機質なオフィス環境、形式的な会議形態によるチームワークの低下に象徴されるコミュニケーション面での問題など、現代の労働者が抱える労働問題は、大きく1.身体 2.精神 3.コミュニケーションの3 つに分けられることがわかりました。
科学的根拠から
緑の効果を3 つに分類・定義する
緑や自然に関して、人の心身に対するよい効果を疑う人はおそらく少ないでしょう。そのような中で「なんとなく緑はいいというが、その裏づけのエビデンスやテーマが重要」という考えをもとに、科学的根拠(エビデンス)を基にした緑の効果を考察し、新しい働き方を提案していくことが欠かせないと考えたのです。
そこで、本プロジェクトでは、既に発表されている研究論文の中から緑が人に及ぼす効果とエビデンスを調査しました。世界中の研究論文の中から約30の緑の効果に関する文献を抽出すると「植物の健康面への効果」「最も効果的な緑の量」「森林浴の効果」「植物の集中力や生産性への効果」「期待できる自然の効果」などを挙げることができ、科学的根拠からも「自然環境の中にいる」または「自然環境を目にする」と、人はポジティブに反応することがわかりました。これらの文献調査から緑には「緑の環境に身を置くだけで得られる効果=環境的効果」と「緑に積極的に働きかけることで得られる効果=運動的効果」という2つの側面があることに気がつきました。緑の効果には「1.人間の精神的健康を守る力がある」「2.人間の身体的健康を守る力がある」「3.人間の創造性とチームワークを向上させ、働く喜びをもたらす効果がある」と定義づけることになりました。
発表された論文から見られる
緑と働くことの関連性
実際に緑を活用できなければ意味がない
具体的なAction指し示す
しかし、単に植物を取り入れればよい訳ではありません。オフィス空間の中で緑をどう表現し、どう活用して新しいワークスタイルを提案していくかが重要といえます。そこでエビデンスに基づいた、緑の効果を十分に引き出す「オフィス環境整備のための具体的なアクション」を示すことになりました。
5つの「Green Action」の設定です。今後、東急不動産が開発するオフィスビルで提唱する「Green Work Style」は、働く人々の問題に着目し、緑の力を活用することで心身の健康維持と向上、そして、創造性や働く生きがいを生み出していくための考え方です。